熱交換器とは:その原理とメンテナンス方法
熱交換器とは、様々な方法を用いて流体の熱を除去する器具を指します。身近なところではエアコンや冷却器なども熱交換器の1種であり、これによって部屋の中を冷やしたり、また工場等ではプラントの様々な工作機械が持つ熱を冷却水で冷やすとともに、その冷却水を冷却すると言う効果をもたらしているものとなっているのが特徴です。
熱交換器は物体に熱が伝わる効果を用いて、その接触時間を長くすることで多くの熱を奪う原理を利用していることから、その部分が最もトラブルが発生しやすい場所となっています。特に液体を使用する場合にはこの部分に汚れが付着することが多いため、冷却効果が薄れることが少なくありません。したがってこの部分を定期的にメンテナンスし、きれいな状態に保つことがその効果を維持する重要なポイントとなります。
実は生活に身近な熱交換器について
熱交換器は聞いたことがあるけれど、具体的に何をするものなのかよくわからない、あるいはどこに使用しているのかイメージがわかない、こんな方も多いのではないでしょうか。熱交換器は金属等で隔てられた固体壁に温度の高い流体と低い流体それぞれを交互に流すことで、熱エネルギーを移動させながら熱交換を行う装置を指します。
この熱交換器には様々なタイプがありますが、隔壁式であれば流体の加熱や冷却の他、濃縮や蒸発そして凝縮や熱回収などを必要とする、幅広い産業分野で活躍しています。また一般的に身近な熱交換器ならば、室内のエアコンや車のラジエーターあるいはお風呂を沸かす給湯器や温泉施設など、こちらも日常生活の幅広いシーンで活用されています。
エコで作業性をアップさせる熱交換器を導入する工場
各種商品を作り出す工場内では、ジャンルを問わずに熱交換器を設備にしている工場が全国にはたくさんあります。この機械器具は熱は高い方から低い方へと流れる原理を活用して使用するものなので、暖かい気体や流動体を必要とする際には、エコな環境で使えることは魅力的です。
他の手段ではボイラーを稼働させて対象物を温める方法はありますが、エネルギーを多く消費してしまう問題や、地球環境に良くない影響が出てしまうので、熱交換器の導入によってエコだけではなく光熱費の削減まで行うことができます。熱交換器は専門として製造販売をするメーカーが国内には数社存在しているので、これから導入を検討する工場においては、メーカーの担当者と現地調査を行う方法で工場設備を適切に作り上げられます。
全熱交は空調換気に利用されています
全熱交はビルや住宅などの空調換気に使用されており、空調設備にある全熱という潜熱と顕熱を熱回収する機器です。冬になると室内空気を除湿したり、室外空気を加温し加湿して室内へ供給することができます。全熱交換器について回転型と静止形が存在しており、回転形の場合還気側や給気側を分離してケーシング内部でローターが回転する仕組みです。
ローターに吸湿性を持たせていて、シリカゲルゼオライトコーティングや塩化リチウムなどを含浸したり、イオン交換樹脂などを使用するなどさまざまです。静止形の場合特殊加工紙でできた仕切板や間隙保持する間隔板などを積み重ねた構造になっており、仕切板で2流体について混ざらないように独立しています。直行流型や向流型があり、転形と違って駆動部がないため構造的にシンプルです。